ほろかないの春
幌加内町は積雪が多いこともあり、北海道の中でもとても遅い春を迎えます。
春を迎えると、遅れを取り戻そうとするかのようにその景色は毎日めまぐるしく変化します。
雪どけ
冬の間、朱鞠内湖の湖面に2mほど積もった雪の上でわかさぎ釣りを楽しみ、だんだんと湖面が緩んで歩きづらくなった頃に ワカサギ釣りのシーズンが終わります。
(終了は、3月末~4月10日。湖面の状態により変化します。)
およそ1ヶ月の禁漁期間を経て朱鞠内湖の氷がなくなると、本格的な トラウトシーズン が始まります。
(通常は5月1日から。湖の状態により変化します。)
町内は、あちらこちらで地面がみえるようになり、川は雪どけ水で勢いを増します。
白鳥の飛来
雪どけがぐんぐんと進んで水面や地面が出てくると、どこからともなく大きな鳴き声と共に白鳥の群れが飛来します。
この時期は町内のあちらこちらの畑や水場で白鳥の群れが休息している様子が見られます。
ほろかない湖公園キャンプ場のある ほろかない湖 にも毎年多くの白鳥が訪れ、その時期には愛好家が撮影に訪れます。
白鳥はほろかない湖だけでなく、町内の畑のあちこちで見られます。(主に添牛内以南)
国道275号線から見えるところに多数飛来しているので、渡りの時期にはさほど探す必要もなく出会えます。
白鳥の他にも町内の川や畑などにカモの群れなども訪れたりと、渡り鳥の観察に良い時期です。
スプリング・エフェメラル
雪どけが進むにつれ、4月下旬頃からは道路脇の地面の出るのが早かった場所からちらほらと山野草が咲き始めます。
雪どけ水のたまりやすい場所ではミズバショウが咲き始め、雑木林や道路脇の法面などではエゾエンゴサクやエゾイチゲ、ニリンソウなどが見られるようになります。
エゾエンゴサクやカタクリ、ミズバショウなどは割と町内のどこでも見られますが、ある程度まとまって見られるところとしては、幌加内地区の 百年記念公園 の脇を流れる雨竜川の土手や、 母子里クリスタルパーク などがオススメです。
百年記念公園そばの土手では、白いエゾエンゴサクが多く見られます。
その年の雪の残り具合や天気にも影響されますが、5月の初旬~中旬前後に見頃となることが多いです。
スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)は、春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花の総称。春植物(はるしょくぶつ)ともいう。直訳すると「春のはかないもの」「春の短い命」というような意味で、「春の妖精」とも呼ばれる。
スプリング・エフェメラルの時期が終わると、幌加内の短い夏が始まります。