ほろかないの秋


夏の日差しの中に秋の空気が漂い始め、幌加内町は秋を迎えます。
長い冬の前、幌加内町の秋は一大イベントに始まり、大忙しの収穫の日々となります。

秋の始まりは「幌加内町新そば祭り」から

秋というにはまだ日差しの強い9月の最初の週末の2日間、幌加内町では5万人以上もの人が集まる「幌加内町新そば祭り」が行われます。

会場には町内をはじめ全国のそば処から多数の店舗が集まり、訪れた人たちは各地の食べ比べを楽しんだり、そば打ちの体験ができる「そば打ち講習会」などに参加してそば祭りを楽しまれています。

なお、この時期、幌加内町のほとんどのそば畑では見頃は過ぎたとはいえ、まだそばの花が白く残っているところがほとんどです。
そのため、時々「この時期に花が咲いているということは、”新そば”祭りといいつつ、前の年の残りなんじゃないか・・・」と勘違いされることがあります。
どういうことなのか?
それは、新そば祭りで提供されるそばは「早撒き」のそばだから、なのです。
早撒きそばは、まだ雪の残る時期から畑を準備して通常のそばよりもかなり早めに育て始め、新そば祭りに提供できるように時期を合わせて収穫したそばなのです。(幌加内町豆知識です♪)
早撒きのそばの畑は幌加内のごく一部のため、通常はあまり目にすることはないです。
日本一と言われる生産量のうち、たった2日間の新そば祭りで使う量、と考えればごく一部であることがおわかりいただけるかと思います。

そんなわけで、幌加内町の新そば祭りではその名の通り「新そば」をご用意してみなさまのお越しをお待ちしています。

収穫・収穫・収穫・・・

新そば祭りが終われば、あとはひたすら収穫の日々。
日本一の作付面積の幌加内町、ということは収穫する面積も日本一ということです。

この時期は、町内のあちこちで大型のコンバインが早朝から夕暮れまで稼働しています。
刈り取ったそばの実はダンプの荷台に流し込み、そのままそのダンプは休むことなくそばの乾燥調整施設へ向かいます。
そばの乾燥調整施設、その名も「そば日本一の牙城」(正式名称です)
この時期は夜になってもそばを運ぶダンプがあちこちで走り、乾燥施設は次々と運び込まれる日本一の生産量のそばを高品質に保つよう日夜問わず稼働しています。

秋の色、次第に淡く

2017ほろかないフォトコンテスト準グランプリ作品 『箱舟』 - 高橋 敏広(群馬県)

幌加内町の印象的な秋の赤といえば、そばを刈り取ったあとのそば畑です。
山の紅葉の赤は少なめですが、それでもやはり秋の色はシックで美しいです。

その秋の色も日に日に気温が下がり、霜や霧などでうっすら霞がかったような淡い色に変化していきます。

本格的な真っ白い世界ももうすぐそこです。

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